二年前に総勢六匹居た我が家の猫の最後の一匹『とらじろう』が虹の橋を
渡り、もう猫を飼うのは止めようと決めていた。
しかし、昨年7月のある日のこと。
旦那が散歩から帰宅して何やら玄関先で騒いでいた。
見に行くと、開け放たれた玄関に旦那が立ち、その足元には子猫がちょこんと座っていたのだ。モカさん降臨
カラスに狙われていたから連れてきた、と申し訳なさそうに話す旦那。
さてどうしよう…と考えていると、その子猫はスタスタと玄関から廊下に
上がり奥の居間に入ってしまった。
後を追って居間に行くと、子猫は『もうここを動かないぞ!』という感じ
で座り込み、こちらを見上げている…
ここまでされたら(?)無視できないので、飼うことになった。
三毛猫の子猫は『モカ』と名付けた。我が家にもすぐに慣れて、家の中を
元気に走り回ったりオモチャで遊んだり。
そして疲れるとひたすら眠る毎日。
このモカさんの一番のお気に入りの場所が、ボンボの上なのである。
ケースに入っているとはいえ頻繁に乗られると上面の毛皮が剥げてしまわ
ないかと心配なのでモカさんを猫用ベッドに移すのだが、すぐにボンボの上に
戻ってしまう。
こちらが根負けして、ボンボの上に板を乗せてクッションを置いて摩擦を減
らすようにした。
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モカさんのお気に入り |
これで一件落着!…とはいかなかった。
ボンボを持ってフォルクローレの練習に出掛ける時。
モカさんが玄関まで付いて来るのだが、私のお見送りをするためではない。
『私のボンボを返して!』ということらしく、私が靴を履くためにボンボを
床に置いた瞬間にモカさんはボンボに乗りしがみつくのだ。
モカさんをボンボからひっぺがして廊下の向こうに放り投げ(!)、泥棒が逃げるかのごとく素早くボンボを担いで玄関から出て行く…というのが常なのである。
練習から帰宅した時もモカさんは玄関で待ち構えている。
もちろん、私をお迎えするためではない。
床にボンボを置いた瞬間、またしてもボンボに乗りしがみつく。
そして、 『私のボンボをどこに連れて行ったの?許さないわよ!!』とでも言うか
のようにキッとこちらを睨みつける。
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招き猫の画像、三毛猫です。 |
普段はとても可愛らしい猫なのだが、ボンボのこととなると猫が変わるのである。
今日も気持ち良さそうにモカさんはボンボの上で丸くなって寝ている。