2015年8月1日土曜日

「金川の森にて」  大塚良夫(ビエントス)


金川の森でのコンサートを終え、駐車場へと歩いていると、「おじさん、おじさん」
と声の方を見ると、3人のおばあちゃんがベンチに座っていました。












「さっき、演奏していた人だね。楽しかったよ」
「若い頃流行した“愛染かつら(1937年)”よりよかったなあ」



「それじゃあ、今、何才ですか」
「私のとなりの菊代さんは92才なのよ。
金川の森のお祭りを楽しみにしていたので菊代さんにも声をかけ3人で来とうさ」






「私も高齢者の仲間入りしたこともあってか、夜8時に寝てしまうこともあります。
朝3時頃には目が覚めます。それからがなかなか眠れず、いらいらすることもあります。退屈しのぎに深夜放送を聞いています。
ときどき、高齢者の健康について話してくれることもあります。高齢になると老化がどんどんと進むそうです。老化をゆっくりさせるには、体を動かすこと。歩くこと。
外出すること・・・など。それと、頭を働かすことをしなければなりません。友達と話す。音楽会、絵を見に行く、自分の好きなことをする。

さっそく、実行に移しました。歩くこと、自転車運転、ラジオ体操・・・どれも三日坊主。ところが三日坊主でもいい、三日坊主を続ければよいそうです。
お医者さんの話だと、転んで骨折し、横になっている時間が長くなると胃や心臓など内蔵の機能が低下するそうです。」
「ためになる話、ありがとうね。ところで、おじさんの名前は」
「オ・オ・ツ・カ、グループの名前はモンターニャス。また、金川の森で再会できるといいですね」
そして、おばあちゃんたちにさよならを言って帰りました。

2015年7月1日水曜日

「フォルクローレのタイムカプセル」 堀込孝一(ビエントス)

古い雑誌の紹介です。
現在の「ラティーナ」という中南米音楽情報誌の前身は「中南米音楽」という雑誌であったそうな。
その「中南米音楽」の臨時増刊号が2冊。
一つは、1975年(昭和50年)1月発行の「フォルクローレのすべて‘75」。
もう一つは、1978年(昭和53年)11月発行の「フォルクローレ79」である。
この増刊号2冊は、モンターニャスのメンバーの大塚さんが、リアルタイムで購入し、愛読していたのを二十年ほど後に借りて知ったのだが、最近、苦労して2冊とも入手出来た。
前者(75)は、「いま日本で多くレコードが出ていて、広く親しまれているアルゼンチンのフォルクローレを中心に編集」されています。後者(79)も、やはりアルゼンチンのフォルクローレが中心に編集されています。
75では、クリスティーナとウーゴ、アタワルパ・ユパンキ、メルセデス・ソーサ、ロス・インカス、ロス・カルチャキスなどアルゼンチン系の大スター。それに混じって、インティ・イリマニ、キラバジュンなどのチリ系も紹介されていますが、79では、タワンテンスゥーユ、ロス・ライカス、エルネスト・カブール、グルーポ・アイマラなどボリビア系も目につくようになっています。75で、生粋のボリビア系は、ロス・ワラワラくらいだったでしょうか。
また、79では、ウニャ・ラモスやアントニオ・パントーハなどケーナを中心として演奏するアーティストの比率が高くなっています。
75では、「フォルクローレ名曲250選」、79では、「厳選!名曲ベスト100」との企画。また、「フォルクローレLPベスト50(75)」、「評論家の選んだベストLP30(79)」などの企画も。
75、79ともに約130枚ほどの日本盤LPが紹介されていますが、今となっては、これらの記事は非常に貴重で、75で、紹介されたアルゼンチンのアーティストなどをAmazonなどで検索しても、ほとんどヒットしません。CD化から洩れてしまった、現代では顧みられないアーティストがほとんどなのかもしれません。
でも、たまに中古レコード店やネットオークションなどで日本盤LPレコードを見かけたときには、この2冊を購入の参考にしています。
その他にも、各地のフォルクローレ愛好会、レコード店、楽器店、ファンの店(喫茶店、レストラン等)などが紹介されていて、当時のブームというものを垣間見る気がします。
古いLPを聴き返してみても、新しい発見もあるものです。
ボリビア音楽一辺倒になりがちな私にとっては、少しでも趣向の幅を広げるのに役立っていますし、これらの情報は、日本のフォルクローレを知るうえで、また、特に世代格差を埋めるツールとしても重宝しています。

2015年6月4日木曜日

「沖縄音楽」今村均(ギターラ、ボーカル)

沖縄から八重山諸島を旅して来ました。

女子も男子も彫が深くて、美人がとても多いのを再認識しました。

観光を主産業としているだけ有って、とても親切で優しい人が多いと感じました。

肌は小麦色でまさにピエルモレナです。



何処に行っても独特な節回しの琉球音楽が流れています。

民謡酒場に毎晩行って盛り上がって来ました。

島酒(泡盛)を飲み交わし、音楽に合わせて何時間も踊ります。

ヨナ抜き音階は聞いていて心地良かったです。 レとラを抜いた5音階構成の音楽は世界各地にありますが、フォルクローレとはまた違う雰囲気です。

演奏が始まると誰彼構わずに踊りだす、本土の人も誘われて一緒に踊ります。

音楽と踊りが一体にある事を実感しました。

生活の中に音楽が生きている、フォルクローレも演奏が始まると皆が踊りだすのと同じです。

これは本土の人とは根本的に違うなぁと思いました。 元気なうちに南米を旅して、全身でフォルクローレを感じたいと言う思いを強くしました。

2015年6月2日火曜日

「ラテン・フォルクローレの哀愁の響き」堀込孝一(ビエントス)

「ラテン・フォルクローレの哀愁の響き」と言っても何のことはない。日本コロムビアの古いLP「アンデスの音楽~ラテン・フォルクローレの哀愁の響き」(PSS-264~5・F)を借りたので、紹介しておきます。





















サイモンとガーファンクルの「コンドル・パサ」のヒットが1970年とするとそれから3年後の1973年・昭和43年に日本コロムビアから発売された2枚組LP。42年前ですね。

フランスで活躍しているフォルクローレ・グループ6つを集め、それぞれ4曲づつを選んで、2枚組のアルバムに納めたものという。

当時から有名なロス・インカスやフランスで成功し、本国でも認められるようになったロス・ハイラス。

そういえば、ジャズも、フランスで認められてから、北米で評価されるようになったと聞く。

当時、キングレコードの「バークレイ」というレーベルの「ロス・チャコス」、「ロス・カルチャキス」などの「世界の民俗音楽シリーズ」やビクター系の「パントーハ」、「ウニャ・ラモス」、「コンドルカンキ」など、レコード各社が様々なアーティストのLPを発売していた。

その中で、コロムビアものは、ノーチェックだったのでより新鮮でした。

このLP、ケーナ一辺倒ではない、もう少し、幅のある南米音楽が満喫できます。

当時の演奏は、1曲1曲が短くて良いですね。24曲通しても約60分です。

   1 コンドルは飛んでゆく (EL CONDOR PASA) ロス・フォクルロリースタス

   2 三つのバイレシート (TRES BAILECITOS) ロス・フォクルロリースタス

   3 コージャ族のクエカ (CUEQUITA DE LOS COYAS) ロス・ベルビアーノス

   4 ビダーラ (VIDALA) ロス・ベルビアーノス

   5 こだま (EL ECO) ロス・インカス

   6 日照りの丘 (CERRO SECO) ロス・インカス

   7 花祭り (EL HUMAHUAQUENO) ロス・コンドーレス

   8 トウモロコシ作りの歌 (CANTO DE LOS HOMBRES DE MAIZ) ロス・コンドーレス

   9 牧場娘 (LA PASTORA) ロス・ハイラス

   10 母よあなたの足許に (A VUESTROS PIES MADRE) ロス・ハイラス

   11 青い麦 (TRIGO VERDE) ロス・デスペラードス

   12 エル・ピンタオ (EL PINTAO) ロス・デスペラードス

   13 カスカーダ(滝) (CASCADA) ロス・ベルビアーノス

   14 ラ・トロンキータ (LA TRONQUITA) ロス・ベルビアーノス

   15 心の君 (SONCOY MAN) ロス・フォクルロリースタス

   16 トゥニダイ・トゥニダイ (TUNDAI TUNDAI) ロス・フォクルロリースタス

   17 ヤラビ (YARAVI) ロス・コンドーレス

   18 時計のクエカ (CUEQUITA DEL RELOG) ロス・コンドーレス

   19 風 (EL VIENTO) ロス・インカス

   20 南部地方のバイレシート (BAILECITO SURENO) ロス・インカス

   21 牛乳列車 (TREN LECHERO) ロス・デスペラードス

   22 洪水 (EL DILUVIO) ロス・デスペラードス

   23 太陽の乙女たち (VIRGINES DEL SOL) ロス・ハイラス

   24 君の瞳の魅力 (EL IMAN DE TUS OJOS) ロス・ハイラス

2015年5月31日日曜日

「還暦」 小林康博(ギターラ)

私は来年の誕生日で還暦になります。

自分でも驚きです、人生のカウントダウンの始まりなんでしょうか。

私もモンターニャスの先輩方のような、いきいきとしたシルバーライフを過ごしたいですが 今更ジタ

バタしても仕方ないので、あまり気負わず自然体でいこうと思います。

さてフォルクローレの練習で感じることは、ボリビア音楽独特のリズムがむずかしいことです

みなさんの楽器演奏の多才さとリズム感の良さに、いつも驚かされます。

鈴木さんや今村さんの演奏を手本に練習していこうと思います。

もともと私はソロ志向なのですが、大勢のみなさんと演奏するのも、とても楽しいですね。

曲のコードはシンプルなのですが、ここにきて十曲以上練習しているのでコードが覚えられず 譜面

が手放せません、何かよい覚える方法を教えてほしい~です。

これまでの月刊モンターニャスを読むと、メンバーの皆さんの音楽への造詣が深いこともよく分かります。

私はボリビア(アンデス)音楽そして民族音楽全般が大好きで、どんな音楽も抵抗なく聴く方です。

若いころビートルズの影響でインドの楽器シタールに興味を持ち ポール・サイモンによってアンデス音楽、アフリカ音楽を知り、ライクーダの音楽で、さまざまなワールドミュージックを好きになりました。

今、フォルクローレ以外に興味のあることは映像です。大した機材は持っていませんが、ライブ演奏やショートムービーなど撮影し編集もしています。

是非モンターニャスの演奏の様子も撮影させてください。そしてYouTubeにアップさせてください。

普段はデザインやホームページ制作などもしてますので、モンターニャスのサイトの デザインリニューアルもお手伝いできたらな~と思っています。

 これからも宜しくお願いします。

2015年4月15日水曜日

「華やかな春」今村まち子(チャランゴ)

華やかな春、どこにいても草花のいろんな色が目に飛び込んできて嬉しくなります。

隣の庭の桜の木にも今朝からシジュウカラが数羽群がりさえずっています。

春は何て心穏やかに幸せになる季節でしょう。

何はなくても春っていうだけでいいですよね!

高野山は今年弘法大師玄海の手により真言密教の道場が開かれて1200年。

その記念すべき大祭に行く旅行が急きょ延期になり、均(夫)さんは今週在宅です。(ちょっとガッカリですが)

高野山の山々に囲まれた中で見えないものを感じ、見えないものこそが大事と思える価値観を見い出す契機になれるのなら是非行きたいですよね。

世界の悲惨なニュースをみるにつけ、日本の穏やかな春にいられることを幸せに感じます。

家の庭に今椿がきれいよと娘にラインをするとロスは今この花よとかえってきました。













ところ変われば花もこう変わるんですね!



2015年3月1日日曜日

「かわいいからなんだ」 鈴木賢二(ギターラ)

かわいいからなんだ! 最近 耳にさわる。 

クラフト市に出していますが、さっぱり売れず在庫はたまるいっぽう。

戦国もの、妖怪変化、夢中の不気味な世界。 失われ行く限界集落の里山風景。 

まるで可愛くない。 子供が泣き出してしまった。 

息子や娘にもっとかわいいものをといわれるが、聞く耳を持たない。 

新しい世界と逆行している。

 売り上げの八割は外人で、どう解釈してよいのか。

 まあいいか。