2023年6月1日木曜日

「ケナーチョ」大塚 良夫(ビエントス)

 

 ケナーチョを吹くきっかけになった曲が「インディオの哀歌(ロス・カルチャキス)」。

 

「アンデスの笛1」のLP A面1曲目がインディオの哀歌(ヤラビ) 

アンデスの家ボリビアでケナーチョを吹いてみた。

 指穴と指穴の間がケーナより長い、指の短い私にとってはきつかった。

 店主の福岡さんが、穴の小さいので吹いたみたらと、それでも上手くいかなかった。

 

短い笛がケーナ、長い笛がケナーチョ

 家での練習では、指をよく動かしたあと吹くようにしていたが、しっかりと穴が押さえられない。

 特に全部の穴を押さえる一番低い音はきつい。

 押さえようと力を入れたことで、右手の薬指を骨折。

鹿教湯(かけゆ)のフォルクローレ・フェスティバルに参加できなくなったのは残念だ。

 

モンターニャスも何度が参加しました。懐かしい。


手元に8本のケナーチョがあります。

満足に音の出るケナーチョは1本もありません。

ここまでの話を三澤さん(モンターニャスのビエントス、チャランゴ)に話したら、ケナーチョを作ってくれました。

内径が小さくて吹きやすくなりました。

より押さえやすいようにと、下穴の位置を変えてくれました。

「リャキルナ」は、前よりリラックスして吹けるようになりました。

 

2023年5月2日火曜日

「骨折」今村 均(ギターラ、ボーカル)

 昨年(2022年)11月25日の71歳の誕生日に左脚首の腓骨を骨折、脛骨にヒビが入ってしまいました。



  15センチ位の段差を重い荷物を持って降りようとした瞬間に脚首を捻って転倒。 

 捻挫してしまったなぁ、失敗したなぁ、と思い、少し休めば痛みも治るだろうと思っていました。

  しかしどんどん腫れが酷くなり痛みも増してくるだけで少しも良くなりません。


 整形外科でMRI検査の結果、骨折しているのが判明しました。

  仕事が超繁忙期で、医師から即日の手術を勧められたのですが、1週間延ばして貰い、やり残していた作業を何とか片付けて、入院、手術を受けました。

  初めての入院であり、人生初の手術と言うことで不安も有りましたが、医師を信頼して任せるしかありません。


  脊髄に麻酔して下半身を麻痺させて施術します。

 硬膜外麻酔と言うそうです。 

 脊髄を覆っている硬膜の外側に麻酔薬を注入して下半身の神経を麻痺させて手術します。


  背中を丸めて海老の様になり、先に痛め止めの注射を打ちます。

  これが結構痛い。



 腓骨にプレートをビスで固定します。 

 脛骨にもヒビが入っていて長いボルトを埋込ました。 

 術後の一晩はかなりの苦痛で眠ることはできませんでした。


 感染症予防の為に面会禁止で、家族さえ見舞いに来れない日々で何もする事がない中、サッカーWカップが放送中で日本戦は全て生で観戦出来たのが唯一の楽しみでした。


 

 年末年始は治療に専念し、ここ数十年で初めてノンビリ過ごせました。


  もう歳だからゆっくりしなさいと神様が言いたかったんでしょうね。

2023年4月1日土曜日

「ハイレゾ」小林康博 (ギターラ)

 「ハイレゾ」という言葉を音楽用語だと思っていた、調べてみると「高解像度」という意味で、映像や音楽などのデジタルデータにおいて、従来の規格よりも解像力に優れ、相対的に緻密で鮮明であることを表すらしい。

現在では4Kディスプレーに代表されるように、従来の解像度や画素数をはるかにしのぐディスプレーが登場しており、このような高精細化されたものがハイレゾディスプレーとよばれている。音楽データにおいては、サンプリング周波数や量子化ビット数において、音楽用CDのデジタル規格を超える高音質のデータをハイレゾ音源と呼ぶのです。

デジタル ⇒ 新しい、機械的、コンピューター、音楽CD、iTunes

アナログ ⇒ 古い、温かい、LPレコード

アナログとデジタルですが、アナログ・シンセサイザーのようにアナログにはアナログの良があるのもまた事実。

両者をバランスよく使いこなしていきたいものですね。

オーディオテクノロジーの革命といえばCDの登場ですが、それを突き放す勢いなのが「ハイレゾ」です。

ハイレゾとはアドビ社から画像加工・補正ソフトのPhotoshopがリリースされ、マニュアルにあった「レゾリューション」という言葉を略して「レゾ」からきてきます。「この画像、レゾ足りてる?」「レゾが低い」など。ハイレゾの語源は「高解像度印刷」です。

ハイレゾの実力はというと、CDの3倍以上、MP3やAACなどの圧縮音源の数十倍の情報量を持つ音源です。

この違いかCD以上の音の豊かさを表現できるというわけです。

定義としてはCD以上の情報スペックを持っていればハイレゾと名乗ることができます。

高解析度の音源は以前からあるにはありましたが、これらを再生するにはかなり高額な機器が必要だったため、あまり普及しませんでした。

ハイレゾが普及したのはインターネット環境のインフラが充実したことが大きく影響しています。

私は自宅に趣味の部屋を作り、ハイレゾ音源を楽しむためにコンデンサーマイクを使ってみたり、録音した音をデジタル編集したりして遊んでいます。あまりに奥が深すぎて沼にはまる前に怖気づいています。

YouTubeの動画でも高音質の録音のものが多く見られます

現在一本100万円はするノイマンなどのコンデンサーマイクをふんだんに使って録音されています。

ヘッドホンかイヤホンで聴いてください。



2023年3月5日日曜日

「土曜日」今村 まち子(チャランゴ)

 

繁忙期が過ぎ、今日は久しぶりの何の予定もない土曜日。

急遽、横浜の家具屋にソファーを探しに行きました。


15年間使ってきた革のソファーが見た目にも傷だらけでくたびれてきて、替え時と、前々から思っていたので、思い立って行きました。


ベッドで寝る時間が1日8時間として、人生の3分の一、昼休みや夕食後ゆっくり寛ぐのが1日3時間なら、ベッドと同様、侮れない。




家の近くのディリーストアで温かいおむすびを買い、食べながら、10時に出発。

このおむすびはここで作ってるので納得のお勧めおむすび。




12時に着いて約2時間ソファーやイスを見てまわった。

長ーく座ってみるのがベター。

本当は寝そべりたいのだが、流石にそれは遠慮した。

昼食は通常4~5人でとっていて、昼食後はいつもリラックスできる所の取り合いになるので、そんなことも想像しながら、見てまわった。

結局2人の意見が一致したものを購入。


感覚的に2人共あまり相違がないので、話は簡単。

決めた後は家に帰ってから、ケータイで色々調べない事を条件に!




帰りは海老名サービスエリアで世界一売れてるメロンパンを2つ購入。

あまりの美味しさに1つをペロリ。


2023年2月1日水曜日

「チャランゴのストラップについて」三澤 常美(ビエントス、チャランゴ)

 チャランゴという楽器は、後ろ側が膨らんでいるので、立って演奏する際にウクレレのように持ってもマシンヘッド部分が重いため、極めて安定が悪い。

 高く保持する昔ながらの保持法もあるが、コード弾きでは良いもののソロでは左手の自由が制限されてやりにくい。

 そこで首から吊るすストラップの出番である。

 ストラップの取り付け方には、楽器に穴を開けてエンドピンを装着するか、穴を開けたく無い場合、粘着テープとベルクロ、吸盤を利用する方法が考えられる。


 中古のチャランゴを購入すると無造作に真鍮製のヒーロンが付いていることもしばしばである。

 ヒーロンにボリビア風の平織の紐の先端を縛り付ける為だと思うがあまり格好良くない。

 そもそもエンドピンはギターやウクレレの場合補強材の入った一番後方端に穴を開けることが多い。

 チャランゴの場合は吊り下げた時のバランスを考えてより上で内側に開けられる。

 そこで問題なのは、ボディー板の強度である。

 ボディ材が薄い場合は穴の周囲から割れる心配がある。

 

1)内部に補強材を入れる方法(私見)

 ストラップピンを着けるために開けた小孔からテグスか、いらなくなったチャランゴ弦を挿入して、ボディ全面のサウンドホールから出す。

 適当に丸く削った当て木一円玉くらいの大きさで5ミリくらいの厚さに調整して装着部外側カーブに合わせ表面を丸く調整しておく。

 中心に糸の通るくらいの穴を開けて、サウンドホールから出した糸を通す。

 通した糸の一部にコブを作って当て木が抜けないようにする。

 当て木の表面に接着剤を塗布して少し待つ。

 数分後に糸を引っ張って本体小孔の裏に誘導して圧迫する。

 この時テグス糸を巻いて引っ張り固定。

 接着剤乾燥まで12時間ほどまって、サウンドホール側から糸を抜く。

 あくまで頭の中だけで考えた方法なので、やる場合は自己責任で。





2)吸盤を使用する方法

 一番手軽で、ボディを傷つけないので良いが、いつ吸盤が外れるか分からないので精神衛生上良くない。

 吸盤の接着力の強いものを選ぶが、本体のカーブもあってなかなか良いものがない。

 本体に足場となるシールを貼ってから吸盤を着けると少し安定する。

 また、パンチングボード用吸盤の中にはネジを回すことで吸盤を引き上げてより吸着力を強くする工夫がされているものがあり、外れにくい。


ストラップのもう一方をどこにつけるか?

 ネックの根本につける方法 ウクレレやギターで見かける。

 演奏中ストラップがヘッド側に見えないので良いが、チャランゴではヘッドヘビーで安定が悪い。

(特にギアペグ仕様の場合)イタリアの女性チャランゴ奏者でこの位置で固定して上手に弾いている方もいる。



3)ヘッド部分への装着

 ストラップに丈夫な紐を通してナットの上の弦との隙間に縛る方法

 手軽だが、チャランゴではローポシションでのコード弾きが多用されるので少しストラップが邪魔になる。



4)ヘッド先端部分の裏側にストラップピンをつけてしまう方法

 ヘッドの裏側の高い位置、ヘッドの裏側の2番目と3番目の糸巻きの間の真ん中 などが考えられる。

 手軽に脱着可能なので便利だが、大事な楽器に傷をつけることになる。


5)左右の糸巻きの間の木の部分に紐で縛り付けつける方法

 これも手軽だが、弦交換の際は紐が邪魔になる。

 最後に最近の女性チャランゴ奏者の間で行われている糸巻きにストラップの取り付け部分を通してしまう方法


 ルシール・イズミなどの動画でヘッドにストラップを巻き付けているのがわかる(写真)




 チャランゴの右側の一番上の糸巻きや、3番目。反対側の3番目などにストラップを固定して、ヘッドを下から巻いている。

 この利点は、チャランをストラップで吊るした時にチャランゴが下を向かない。

 綺麗なストラップなら視覚的にもなる。

 ヘッド周囲にピンをつけないし、紐もいらない。




2023年1月1日日曜日

「フォルクローレの音源」鈴木 賢二(ギターラ)

 

 昔、フォルクローレのレコードを足を棒にして探し回ったことが「うそ」のようです。

 

民族音楽シリーズのLP(今でも新鮮!名シリーズ)

 今は情報が溢れ、音源がすぐ手に入る時代です。

「コンドルは飛んで行く」を越路吹雪さんも吹き込んでいました


 その代わり、FM放送などで、ラテン、フォルクローレ、民族音楽などの番組がめっきり減ってきたようです。

 

FM放送から、気になる曲をカセットテープに撮るのが、昭和の音楽ファンの定番

 フォルクローレのグループ演奏も、ボリビア、ペルー、エクアドル、チリ、アルゼンチンその他の国の特徴が薄れ、境がなくなってきた感があります。

 

 今は2030年くらい前に録音した音源の方が、良かった気がして楽しんでいます。

 

コンドルパサの定番は、やはり「ロス・インカス」か!?

早くコロナやウクライナの戦争が収まって、普通の生活に戻るといいですね。

2022年12月1日木曜日

「ビブラートについて」木戸岡 信次(ビエントス)

 

 歌でも、楽器演奏でも、「ビブラート」は表現を豊かにする必須アイテムです。

 

ビブラートの周期のイメージ

 ケーナを始めたばかりのころ、

 ケーナ教室で

 “ビブラートは自然にかかるので、無理にかけようとしない方が良い” と教わりました。

 しかし 自然にかかるのを待っていましたがかかる気配は無く、

 自然にはかからないとわかりました。

 

 ビブラートは意識して練習しないとかかりません。

 

アントニオ・パントーハのケーナ教室。LPレコード。

 ケーナのビブラートはケーナに当たる息の強弱ですから、

 やり方には腹(横隔膜?)

 喉(声帯?)

 口(舌,頬?)などあると思いますが、

 サンポーニャの息での揺らぎの表現は腹からですし、腹からの表現が良いと感じています

 

モンターニャスの演奏風景

練習にはリャキルナが良いです

心地よいビブラートの周期を実践できます。

 

意識せずにビブラートが自然にかかるようになってはじめて、

心地よい演奏になるのかなー

と思っています。